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巧妙化する架空請求
文・ロビン木村 記者のケータイの着信は一日最低30本。多いときは一日50本ぐらいある。まるで、電話で商売している気分だ。だから、ケータイの着信音が鳴る度に、どっと疲れてヘトヘトになってしまう。しかし、知らないワン切りの着信番号は絶対に取らない。以前に、うっかり着信しているので、掛け直してみたら、軽快な音楽と調子の良い女のコのボイスのワン切り業者につながってしまった経験がある。クソ!いまいましい!と机を蹴飛ばしたくなったものだ。見慣れない番号は03で始まる東京の市外局番と注意していたら、最近では青森とか、新潟県の市外局番が表示される。『俺って、そんな遠方に知り合いがいたっけ?』と首を傾げてしまう。ところが090で始まるケータイのワン切りもあったりして、業者もなかなか悪質だ。まったく油断がならない。 そこで、記者は着信番号があった時は、すぐにヤフーなどの検索エンジンで番号を打ち込む。 そうすると、悪質なワン切り業者の着信番号を摘発するホームページにたどり着ける。 これは結構、便利がイイので読者の皆さんも試して欲しい。
さて、前置きが長くなってしまったが、警視庁の報道によると、悪質な「架空請求」事件が多発しているという。内容は、有料アダルト番組提供会社から未納利用料金の債権を譲渡されたと称する業者が、「期限までに指定の口座にお金を振込んでください。振込まなければ自宅や会社等を訪問します」等といったものだ。ここに警視庁のホームページで紹介する実際の手口を書いておこう。 【最終通告】 この度、貴殿が使用されたプロバイダーおよび電話回線から接続されたアダルトサイト利用料金について運営業者より未納料金に関する債権譲渡を受けました。弊社が回収受任しました今回の貴殿の債務については、これまで何度かの御連絡をさせていただきましたが、未だ貴殿からの御入金が確認できておりません。(○月○日現在)このたび、弊社顧問法律事務所との協議の結果、以下のとおり決定し、本メールを最後の通知とさせて頂きます。 【入金期限】平成15年○月○日(木)午後○時 【振込先】(代表口座) ○○銀行○○支店 普通口座 1234567 口座名義人 ○○ ○○ (○○○代表) 【入金額】53,000円 (内訳) コンテンツ利用料 30,000円 延滞利息 13,000円 督促費用 10,000円 合 計 53,000円 速やかにご入金いただけない場合は、貴殿の登録情報および個人情報を含めて、私共から各地域の債権代行関連業者および最寄りの関連事務所へ債権譲渡いたしますので、最終的に債権徴収担当者をご自宅などに訪問させていただきます。その際には、合計お支払い金額に交通費と人件費を加算して、5倍から10倍の請求をさせていただく場合がございますので、お忘れなくご入金ください。 ○○債権回収会社
こうした手口は今や常識になっているようで、誰も驚かない。裏ネタの読者で騙される人もいないと思うが、ケータイ会社も『無視して下さい』と利用者に注意を呼びかけている。しかし、最近多いのがアダルト業者の請求を無視していたら、簡易裁判所で『少額訴訟制度』を悪用した手口が多発しているというのだ。
前代未聞の悪質な手口 少額訴訟制度とは、60万円以下の請求なら、弁護士なしに誰でも裁判所に訴訟できるという制度なのだ。わずか1時間足らずの裁判で当事者同士の言い分を裁判所が聴いて即日に判決が出る。裁判当日に出頭しなかったり、相手方にきちんとした証拠があれば負ける。負けると控訴が出来ないので、勝った当事者は相手方に強制執行も可能だ。 架空請求を企む連中はこうした制度を悪用し、請求相手に強制執行を行い、架空のお金を搾取しているのだ。まったく詐欺犯罪である。ほとんどの場合、架空請求のメールを送られたケータイ利用者は、どーせ、身に覚えのない架空請求だから、と無視してしまう。そこで業者は第二弾に打って出てくる。少額訴訟制度を利用して、ありもしない請求事件を起こすワケだ。それでも利用者が自分には覚えがないから、と無視を決め込んでいると、裁判当日に出頭しないので、敗訴が確定してしまう。敗訴すると、架空業者は堂々と相手方に請求できるのだ。 万一、こうした裁判所の呼び出し状が来たら、最寄りの警察に相談するか、弁護士に相談して欲しい。
●架空請求について詳しくは、総務省ホームページに紹介しているので参考にして欲しい。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/031125_2.html
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