| 女体の陰部を飾る飾り毛、陰毛――。陰毛にまつわる川柳や迷信も多く、女体の陰毛は男の憧れの対象だけでなく、男の守護神でもあった。反対に、陰毛がない人は言われ泣き非難を受けて、数多くの縁談破棄や離婚の悲劇も生まれる。そこで、女性の悩みを解消しようと、20年間陰毛かつらを作り続けた男を紹介しよう__。 |
「薄いのを 娘気にする 額の毛」と川柳が残っているが、額というのは毛の生え際という意味で陰毛のこと。陰毛が生え始めた女の子は陰部のあたりが気になって、毛深いのも困るが、薄いのも割れ目が見えて恥かしいもの。思春期が過ぎても陰部に毛が生えない無毛症は推定で平均14%。
陰毛は12〜14歳の間に発毛し、17歳になると完全に発育する。陰毛の役目は、セックス時の陰部の擦れを防止し、性感を高めること。しかし不思議なことに古代ギリシャの女性像はすべて股間がツルツルになっている。これは、当時古代ギリシャの女性たちの間に、除毛の風習があったためだ。つまり、ツルツルの陰部が美人の代名詞だったのである。古代エジプトで始まった除毛の風習は、ギリシャで広まり、アラビトルコを経て、中国、朝鮮で盛んに除毛が行われたようであるが、日本では無毛の女性は1人前ではない、ということで嫌われ、除毛の風習は定着しなかったらしい。
女性の陰毛はある種の守護的な力や祈願の対象とされ、除毛は災いを招く悪習として嫌われたためである。妻や恋人の陰毛をお守りにし、災害の厄除けとする船乗りは自分の女がパイパンではマズイと嫌ったともいう。
しかし、「捨てる神あれば拾う神あり」で無毛の女性はケガないといって好む人たちもいるから世の中はうまく出来ている。そして、現代__。無毛の女性たちから感謝され、喜ばれているのが、ポワルの、つだ ひでをさんである__。 |
陰毛かつらを作っているポワルは大阪の松屋街にある。大阪の人は「まっちゃまち」と呼ぶこの界隈は、昔からお祭り用の玩具問屋、花火屋、人形屋さんが軒を並べて、「人形の街」の問屋街として地元では有名だ。そうした町の交差点にある古いビルの一角の外壁に「ポワルは髪の演出家」という大きな看板が見える。このビルの6階に、陰毛に悩む女性たちがこっそりと訪れるかと想像していたら、「地方の女性の悩みも解決してあげたいと通信販売もやっているんですよ」と、つださん。 |
――通信販売は十人十色、本人に会わなくても大丈夫なんですか?
「今まで5000人の女性たちの悩みを解決しましたが、トラブルは一回もないですね」
――通販のしくみは?
「身長、体重、その他身体の特徴やデータを記入していけば、実際に陰部を見なくても、色とか、形状、縮れといった、その女性に合う、かつら陰毛が作れるんですよ」
――それで、ぴったり合うんですか?
「電話相談のあと、実際のサンプルをお送りし、陰毛の長さや面積などを部分的に修正していくんですね。ひとつ一つ丁寧に作りますから大丈夫です」
――お客さんは全国どこからでも注文できまか?
「通信販売のメリットはこっそりと誰にも会わずに買えること。自宅に居て、注文できることです。それに、女性は恥かしいから、できるだけアソコを見せたくないですよ」
――陰毛かつらのきっかけは?
「うちの娘は陰毛がないから結婚も恥かしいので諦めている、というお客さんの相談がキッカケでした。髪のかつらは長年やって自信がありましたから、陰毛も簡単だろうと思ったのが間違いでした(笑い)これが想像以上に難しい」
――うまく作れなかった?
「リアル感が出ないとバレますし、陰部に貼り付けてもすぐにかつらが落ちれば役に立ちませんからね。何度も試作品を作っては失敗する始末。そこで、陰毛の研究から始めまして、社員の奥さんたちの陰毛を見せてもらったり、風俗の女の子たちの陰毛を拝見したり、とカネと時間も相当使いましたよ。最初はスケベオヤジと女の子たちから変態扱いされる始末。事情を話してやっと実際に見た女性の陰毛は200人を下りませんね(笑い)」
――大変な苦労されたんですね?
「一番苦労したのは陰部への貼り付けですよ。ツルツルした皮膚に貼り付けますからね。しかも通信販売の場合はご自身で装着しますから、温泉に入っても落ちないこと。皮膚がかぶれないこと。セックスしても摩擦で剥がれ落ちないこと。解決しなくてはいけない条件がたくさんありましたよ」
――いい解決方法があったのですか?
「医師に相談して、医療用の特殊な接着剤が手に入りました。あらゆる条件で実際に試してみましたが、日常生活で使うには問題はありませんね」 |
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